研究内容

自己組織化を用いたナノインプリントによるデバイス作製(現在)


自己組織化現象を用いたデバイス作製をナノインプリント法を用いて研究しています。
Deirdreらは、ブロックコポリマ共重合体(PS-b-PDMS)の自己組織化現象をもちいて、10nmオーダーの解像度でのデバイス作製を実現していました。
しかし、この方法は作製条件によってPDMS配列に曖昧な結果を残していました。
そこで廣芝は、LBLで作製条件を詳細に再検討しました。
その結果、作製条件とPDMSの配列構造の関係を明確にし、デバイス作製への有用性を示しました。(文献[22])

最近は低分子材料を用いて研究しています。(詳細は作成中。)


分子超格子の作製と評価 (博士課程)


  有機半導体分子を単分子層レベルで積層しています。

単分子層レベルで異種分子積層構造をlayer-by-layer成長で再現性よく作製できます。
現在のところ、QT分子、PTCDI分子、TTCDI分子などのSiO2基板上での積層に成功しています。(文献[12])

また、その光物性、トランジスタ特性を詳細に調べています。

上述の分子超格子の積層技術と用いて、分子配列を制御し高い結晶性を実現したPTCDI分子層を作製すると、従来報告のあるPTCDI薄膜の励起子拡散長より3倍近く長く見積られる結果を得ました(N. Hiroshiba et al., PCCP in press)。 これは、薄膜の分子配列、結晶性が励起子拡散に非常に重要なファクターであることを示しています。この結果は、単純な等方的な拡散モデルによる解析結果ですが、有機薄膜の光物性、励起子ダイナミクスの深い理解の為にフォトルミネッセンス(PL)、時間分解PLの温度依存性の基礎解析も進めています。(submitted)

分子積層技術のデバイス応用の可能性を探るために、トランジスタ特性も評価しています。
積層によるAmbipolarや閾値シフトなどの起源についての基礎物性解析も行っております。

トランジスタではキャリア移動度が重要ですが、従来のような単純な真空蒸着で積層FETを作製すると、界面の乱れ等の影響をうけて容易にキャリア移動度が低下してしまいます。
しかし、われわれの超格子作製技術を用いて平坦な異種分子界面を実現すると、キャリア移動度が低下しません。(submitted)


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更新履歴

2010年12月12日
公開開始